【トリマーが教える】ひと手間でふんわりサラサラ仕上がり!今日から実践できるシャンプーテクニック

「トリミングサロン帰りのような仕上がりが自宅でも実現できたら…」と思ったことはありませんか?実はトリミングサロンのシャンプーテクニックは、ほんの少しの手間をかけてあげれば実践できます。プロのテクニックを再現するための正しいやり方とコツを、実際のトリミングサロンのスタイリストさんに聞きました。

STEP. 1
ブラッシング

シャンプー前に「ブラッシング」をしていますか?

乱れた毛を整えることだけが、ブラッシングの役割だと思ってはいませんか?

実は毛には、思っている以上にホコリや汚れがたくさん付着しています。こういった皮脂汚れやゴミは、そのままお湯をかけてシャンプーを始めてもなかなか落とすことができず、絡まりの原因になることも。

しっかりブラッシングをしてあげることで、汚れやごみを落とし、洗いやすい状態を作ってあげましょう。そうすることで強い力を加えなくてもすぐに汚れを落とすことができ、わんちゃんにも負担をかけずに済みます。

ブラッシングは絡まっていた毛をほどいて、1本1本にシャンプーの効果を効率よく届けられ、トリートメントなどの保護成分も浸透しやすくなるので毛を強くするのにも役立ちます。

また、ブラッシングによって皮膚を刺激することで血行を促進し、それによって抜け毛を防いだり皮膚の状態をよくするという間接的な効果も期待できます。

STEP. 2
予洗い

シャンプー前に「予洗い」をしていますか?

シャンプー剤をつける前に必要なのは、「濡らす」ことではなく「お湯で洗う」予洗いをすることです。

2~3分を目安に、指を使いながらしっかりお湯で汚れを落としましょう。

予洗いが不十分だと泡立ちも悪く、汚れも落ちにくいため、ついシャンプー剤を使いすぎてしまいます。

シャンプー剤の使い過ぎは、すすぎ残しによる皮膚トラブルにもつながります。予洗いを正しくすることで、少ないシャンプー剤でもグッと泡立ちが良くなり、やさしく洗い上げることができるようになります。

また、お湯の温度が高過ぎると、皮膚の油分を取り過ぎてしまい皮膚トラブルの原因になったりします。温度は40℃以下を目安にぬるめのお湯で皮脂や汚れを浮かせながら洗い流すと、少量のシャンプー剤で毛に負担をかけず洗浄ができます。

STEP. 3
シャンプー&リンス(トリートメント)

泡で洗おう

予洗いの後はシャンプー剤をつけて洗っていきます。ここで大切なのは、しっかり泡立てて「泡」で「皮膚」を洗うこと。

シャンプー剤を原液のままつけてしまうと、皮膚に直接シャンプー剤が付着して、皮膚の毛穴が詰まる原因になってしまいます。

しっかり予洗いをしていれば、適量のシャンプー剤でもしっかり泡立つと思いますが、泡立てが苦手な方にも、シャワニーはおすすめです。泡の状態で皮膚に直接届くのでわんちゃんを優しく洗い上げます。

シャワニーで洗うと汚れをキレイな泡で流しながら洗っていくので、軽くシャンプー剤をもみ込む程度で、ガシガシと洗う必要はありません。あくまでも「毛を洗う」より「皮膚の汚れをオフする」意識でシャンプーするのが理想ですね。

1回目と同様に洗い、特に汚れの残りやすい耳の付け根や裏側・脇や内股・顔周りまで入念に洗うことを意識しましょう。

シャンプー剤を選ぶ基準としては、粘度が高く洗浄成分がマイルドなものがおすすめです。洗浄成分が強かったり、過剰に泡立て成分が入っていたりするシャンプー剤を使ってしまうと、汚れだけでなく必要な油分まで落としてしまい、逆に皮膚が悪い状態になる場合もあります。

洗浄成分の強いシャンプー剤を選ぶよりも、予洗いで余分な汚れをしっかり落とすことを意識しましょう。

STEP. 4
すすぎ

「すすぎ」の大切さ

わんちゃんを洗っていると汚れが気になってついシャンプー剤を使いすぎてしまう事もあります。しかし、あまりにも使いすぎてしまうと皮膚に甚大なダメージを与える原因になってしまう場合があります。

実は皮膚トラブルで1番多いとされる原因は、シャンプーのすすぎ残しといわれています。すすぎが不十分でシャンプー剤が残ってしまうためです。

また毛穴の中にシャンプー剤が残ってしまうと、毛根を傷付け抜け毛や皮膚トラブルの原因となるほか、毛穴につまったシャンプー剤が老廃物となり雑菌の繁殖にも繋がります。汚れをしっかりと落としシャンプー剤を十分にすすぐことで、わんちゃんの健康をすこやかに保つことができます。

シャンプーの基本は、皮膚に合うシャンプーを適切に選んで使用し、残留物が残らないようにしっかりとすすぐように意識しましょう。

すすぎの時間の目安は、洗う時間の約3倍が理想です。シャンプー剤のすすぎ残しがないように時間をかけて丁寧にぬるま湯で洗い流します。とくに、耳の裏・顔周り・生え際・後頭部はすすぎが不十分になりがちのため注意することが大切です。

毛をちょっと指で擦ってキュッキュッとなる感じになっていれば充分すすげているでしょう。